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メアリー・カサット展へ行ってきました! [芸術]

久々に美術展へ行ってまいりました。

このメアリー・カサット展は京都近代美術館で開催されていたんですが、

反対側の京都市美術館にふと目をやると、

長蛇の列が!

むむむ?思ったら『伊藤若冲展』でした。

わたしねぇ、とにかく並ぶのがキライなんですよね。

伊東若冲そんなに魅力的かな~。ま、いいけど。

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裏のほうでサージェントのお話を掲載させてもらっていますが、

そのころ、ほとんどこういった類の画集は皆無でした。

だから資料は全部洋書で買って、読んでました。

本当は、同時期のホイッスラーとこのメアリー・カサットの三人をセットにして

『パリのアメリカ人画家』でお話を書いたら面白かろうに、とはひらめきはしたんですが、

もう英語を読むのがどうにも苦痛というか、また洋書だから高いんですよね~。

それにしても、あの頃、ホイッスラーもサージェントももちろんこのカサットにしろ、

画集もなにもなかったことを思えば、ああ、時代が変わったのかなぁとも思います。

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さて、ですね。

カサットって一見、子供とおかあさんを描いていて

そこに別に難しさがないので、とてもとっつきやすい画家さんなのかな、と思うんですが

今にしてみると、めちゃくちゃドライポイントがうまい。

つまり、描線がきれいなんですよね~。

女の人は、色には強いけれど、形には弱い、ってのは昔からの通説でございまして

それは確かにその通りなんだろうとおもうけど、

この方は、その昔のアルテミシア・ジェンテレスキなみに上手いです、デッサン。

そして、デッサンが上手いばかりでなく、色彩もメリハリがあって

非常絵自体に迫力がありますですね。

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言われていることわからない、というムキもあるかとおもいますが、

例えば、同時代のフランスの女流画家のベルト・モリゾなんかと比べてみると

morizo.jpg(ベルト・モリゾの絵です)

その卓越した力強さがわかってもらえるように思います。

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このくらい上手ければ、男の人にもひけはとらないと思いますが、

彼女はエコールデボザールの入学を断られるんですよね、女だからという理由だけで。

本当にしんどい時代だと思います。

それでも、めげずに素晴らしい絵を次々と描いた彼女は

やっぱり優れた先達と言えるでしょうね。

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すてきなさんにんぐみ [芸術]

 今は音源として、それこそ弦楽器から、ピアノ、そして金管楽器、

エレクトリックなものとさまざまに豊富にありますが、

太古の昔から存在していて、しかも、世の中で一番美しく人の心を揺さぶるもの、

それは、人の歌声だと思います。

しかし、このシンプルな楽器こそが、奏でるのがたいそう難しく、

しかも、名器になる逸材がなかなか見つからないものなのですねぇ。

ですが、美しい声を持つ人は、地域や世代を超えて、

どんな辺境な地で生まれても、

どんなに貧しい環境であっても、

見出されてしまうものなのだと思うのです。

それは、いわば神の恩寵のようなものでしょうか。

もちろん、本人の絶え間ない努力も必要なんでしょうが…

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さて、本題。 

ついこの間、FCで友達がシェアしてくれた動画をみて

ぶっとんでしまいました。

それは、一見お笑いの歌うたいの人たちかと思っていたら、

とんでもない!

歌声はまるで、往年のパバロッティやリチートラなどとまったく引けをとらない

すごい美しい声。

伸びがあり、つやがあり、声量があり、幅もはり、ふくよかさがあります。

そして、日本人にはなかなか出せないといわれていますが、

この方たちは、声が軽くて明るいんですね。

そのグループの名前はサモアの三人組。「ソレミオ」でした。

このソレミオさんたちは、先日日本にもリサイタルをしに来たそうですが、

しかし、わたくし全然この方たちの存在を知らなかったのです。

是非、生の声を聴いてみたかった。

しかし、そうもいかなかったので、

早速CDを購入しました。

オー・ソレ・ミオ~癒しのオーシャン・ヴォイス

オー・ソレ・ミオ~癒しのオーシャン・ヴォイス

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Universal Music =music=
  • 発売日: 2015/06/24
  • メディア: CD



 

まあ、これを買ってから、そう日にちは経ってはいませんが、

毎日、毎日、朝から晩まで聞いています。

私は編み物をしているから、

もっぱら耳から聞こえてくる音楽が最適なのです。

この方たち、二人は兄弟で、もう一方はイトコさんなのだそうですよ。

ですので、三人でハモったとき、まるで一人で多重録音をしているかのような

感じです。声が似ているのですね。

どれもこれも素晴らしいのです。

特に、トゥーランドットの超有名な曲。

「誰も寝てはならぬ」

あまりの神々しさにうっとりです。

あと、サモア賛歌みたいな珍しい曲も収録されていますが、

たぶん、この曲って、下手な人が歌えばつまらない曲なんだろうけど、

あまりの表現力の高さ、三人のアンサンブルの美しさに

何度聞いても感動してしまいます。

こんなにおおらかでのびやかな歌声をきいておりますと、

そうですねぇ、朝の清澄な空気に包まれた海岸などに身を置いたような

そんなすがすがしい気分になるのです。


美しいだけに危うさも… 森麻季  アヴェ・マリア [芸術]

さて、久方ぶりにCDの感想でも書きましょう。

今回は森麻季、「AVE MARIA」です。

プロテスタントには、マリア崇拝っていうのがないからほとんどの人は知らないんだけど、

カトリックにはマリア崇拝っていうのがあるんです。

やっぱり、昔の人は直接神様や、イエス様に願い事をするのは、不謹慎で

畏れ多いことだと思っていたみたい。

今だって、直接オトーサンに「金くれよ!」なんて頼みにくいじゃない。

それより、オカーサンに「とーちゃんに金がいるって、かぁちゃんから頼んでみてくれよ!」

っていうじゃないですか。

ま~、それと似たような感じで、神様と人間の間に入るとりなしの存在として

大いに信仰を集めたのですよ。

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で、「おとめマリアの頌(これはわが日本聖公会の名称。カトリックは「天使祝詞」というらしいよ)」

というのがあって、

これは、天使ガブリエルがマリアに

イエスをみごもるときに言った言葉なんだけどね、

今もカトリックの人はこれを唱えるワケなのだ。

 

「めでたし 聖寵(せいちょう)充ち満てる(みちみてる)マリア、

主(しゅ)御身(おんみ)とともにまします。

御身は女のうちにて祝せられ、

御胎内(ごたいない)の御子(おんこ)イエズスも祝せられたもう。

天主の御母(おんはは)聖マリア、

罪人(つみびと)なるわれらのために、

今も臨終のときも祈りたまえ。アーメン。」

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話はだいぶ横にそれた…

これを歌にしたのが、アヴェ・マリアなのね。

アヴェ・マリア

アヴェ・マリア

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: avex CLASSICS
  • 発売日: 2011/01/26
  • メディア: CD


 

森麻季さん、いいですねぇ~。

才色兼備です。容貌も美しくて、声も美しい。

この方、思春期の頃、ニッカウィスキーのCMで

「オンブラマイフ」を歌うキャスリーン・バトルの歌声に感動して

ソプラノ歌手を目指されたそうです。

キャスリーン・バトルは毀誉褒貶が多い方らしく、

「キレイな声だけど、声量がない」と言われ続けていたそうですが。

わたくしも、ニッカウィスキーの声にやられたクチなので、

なんだかそういう森さんのデビューのきっかけをうかがうと嬉しくなります。

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たしかに、ソプラノというのは難しい声の領域なのだと思うのですね。

高い声は訓練次第で誰でもある程度は出るものかな?とは思うのですが、

ともすると、声を出すことに専念するあまり、「ヒステリック」に聞こえるもんなんですよ。

私も、ある程度の年齢を重ねるまで「オペラなんてヒステリックなものだ」と偏見を重ねていましたが、

それは、ただ単にヘタクソな歌手の歌声しか聴いていなかったからなのですね。

上手い方はどんな高音でもヒアノで歌えるし、声に幅は出てるし、やわらかく響くものなのです。

ま、こういうソプラノ歌手が越せない問題を全てクリアしているひとりに

やはり、森さんは入ると思いますね。

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このアルバムは、古今東西の「アヴェ・マリア」ばかりを取り上げたものなのです。

こういうのは、だいぶ前から一定の潮流みたいなものがあるらしく、

カウンターテナーのスラヴァが歌っている「アヴェ・マリア」もすでに購入済みなのですが、

ave maria

ave maria

  • アーティスト: グノー
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 1995/11/22
  • メディア: CD


そうですねぇ~、まぁ、好き好きの問題だとは思いますが、

スラヴァはさすがに外国人だけあって、声量もあるんですが、

ちょっとドスが効きすぎているっていうか、軽みがないかな~。

それでも「カッシーニのアヴェ・マリア」なんて珍しい曲を普及させた

功労なんか計り知れないものがあるんですよね。

(大河ドラマの「平清盛」で使われていた 笑)

まぁ、だいたいこのスラヴァのラインナップにほぼ同じですので、オリジナリティーはないですが、

聴き比べてみても面白いかなとは思うのね。

 

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まぁ、それでも日本の作曲家の服部隆之のアヴェ・マリアも入っているし、

アヴェマリアじゃないけど、モーツァルトの「アヴェ・ヴェルム・コルプス」も入っているし。

結構、良心的かな~と。

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今回ですね、すご~~く感動したのが、

あの、秋山兄弟が非常に凛々しく美しかった司馬遼太郎の小説をドラマ化した

『坂の上の雲』のタイトルに使われていた『スタンド・アローン』です。

作曲はジブリでおなじみの久石譲。

自衛隊のアイドルの三宅ゆかりちゃんが歌っている分には

かわいいな~、上手ね~

で、ハイおわりなんですけどね。

マキさんが歌うと、非常に美しくて心に何かこう、凛としたものが

染み透って行くんですよ。

歌詞がまた、いいんです。

コレ、司馬さんの小説から採ったのかしらん?(作詞も久石さんだった…)

「凛として旅立つ、一朶(いちだ)の雲を目指し」

なんかね~、白い制服をピッと来た秋山好古が、

二百三高地に向かって馬上から最敬礼している図が脳裏によぎっちゃって。

なんかしらん、妙に感動しちゃうんだな~。

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でもね、一方でこういうのは非常~~~に危険。

昔、戦争中大本営が『海ゆかば』の曲をラジオで流ながら、

戦没者の名前を発表してたっていうじゃないですか。

上手いんですよ、軍部っでこういう演出が。

本当は、戦争は悲惨のひと言にしかすぎないというのにね。

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マキさんは別に戦争礼賛しているわけでもなんでもないだろうけど、

こういう類まれな才能が、悪用されるとコワイな~とちょっと思ったんでありました。


生ワーグナー、初体験 [芸術]

 
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もう日も経ってしまったけど、
 
20日の日曜日に京響の定期演奏会に出かけました。
 
 
というのも、ものすご~~くめずらかなワーグナーをやるから、です。
 
 
わたくし、生まれて初めて、
生の「ヴァルキューレの騎行」「ジークフリートの死と葬送行進曲」
そして「トリスタンとイゾルデ」の中の「愛の死」を聴きました。

なんか、曲を聴けば、超有名な「地獄の黙示録」とか
最近、トム・クルーズが主演した「ワルキューレ」とか
わたくしの趣味からいけばその昔のやってた映画「エクスカリバー」なんかが
思い浮かべられてしまいますねぇ。

 

 

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まぁ、大きな感想からいえば、やっぱ生はすごい!ということです
CDだとどうしても、一元的に薄っぺらくしか聞こえてこないけど、
音が立体的に響いてくる!!
 
ワーグナーってオーケストラの形態も大きいですね。
ハープが四台並んだのは初めてやったわ!
 
なんか、ワーグナーって不思議な吸引力があって、
物語の中に惹きこまれてリアルな世界に帰ってこれなかった
ルートヴィヒ二世のキモチわかるような気がする。って、
すごい外連味があるっていうか、なんというか。
 
なんかこう、ガツガツとケダモノの肉を骨付きでかっくらう人々の曲って気がする。
そして、またそういう猛々しさも持ち合わせている半面、
こう、官能の厚い霧に身体じゅうが包まれたような恍惚感に浸れる
ロマンティシズムも持ち合わせているかな。
 
曲想がたいてい、クライマックスへと上へ上へと上り詰め、
一気に半音階ずつなだれのように下がっていく不安定な感じが、
カタストロフィーを覚えるような・・・・??
 
人間の暗い情念が詰まっているというか…
 
まぁ、ドラマティックなんですよね。
 
ヒットラーがワーグナー好きだったっていのもわかるような気がする。
ひと言でいえば、「かっこいい曲」なんでしょうね。

オーケストラの後ろの安い席で聞いてたせいもあるだろうけど...
シンバルの音が大きすぎて鼓膜破れるかと思ったワ。

で、非常に残念ながら、京響のレヴェルもイマイチなんですよね。
音のピッチがイマイチ統一されておらず、必ず濁っていて、
聴いていて船酔するような気持ち悪さが残るのね。

あと、やっぱりワーグナーの曲自身が難しいのだとおもうけど、
ワルキューレなんかの管楽器の演奏が固くって、疾走感がないのね~。
 
もしかしたら、指揮者が荘重感だしたかったからなのかもしれないけど。

ま、あんまり自分の趣味じゃない音楽だ、というのはわかりましたけどね。
イヤ、わかっていたけど、改めて確認させられたっていうか。
ゲルマン的高揚感に満ち満ちていました。

生きてまた、再びナマのワーグナー、聴けるかどうか。
貴重な体験は体験なのデシタ。
今度は本場で、しかもすごくうまい楽団で聞いてみたいかな~。生きているうちに。

自衛隊のアイドル?異色の自衛官歌手・三宅由佳莉 [芸術]

先日、夫サマが何を思ってか、こんなCDをかっていらっしゃいました。

 

祈り~未来への歌声

祈り~未来への歌声

  • アーティスト: 河邊一彦,河邊一彦,海上自衛隊東京音楽隊
  • 出版社/メーカー: ユニバーサルクラシック
  • 発売日: 2013/08/28
  • メディア: CD


海上自衛隊、三等海曹、三宅由佳莉さん、しかしてその正体は!

ソプラノ歌手でございます。

面立ちが何というのでしょう、ちょっと若い頃の菊池桃子のようであり、

さりながら、自衛官独特の凛々しさも併せ持つという、

何というか…オジサマたちを萌えさせる存在でありますねぇ~。

海上自衛隊の音楽隊に属していらっしゃるそうです。

こういう方たちって、日頃、音楽オンリーだけでいいのか、

それともやはり、それなりにマリーン・フォースの実習も兼ねながら、

歌を歌っておられるのか、興味津々でございますね。

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さて、その歌声ですが。

まぁまぁ、無難かなぁ~。

これが、おそらくふつうのソプラノ歌手でデビューしたとしたなら、

これほど、巷の注目を浴びることはなかっただろうな、って感じ。

ちょっと辛口ですみませんねぇ。

それでも、「坂の上の雲」など、自衛隊にぴったりなお歌を歌いこなしておられるあたり、

ソツがなくてよろしい、って感じでしょうか。

まぁ、「おあかさんといっしょ」の歌のおねえさんと同じくらいのレヴェルかしらん。

 

 


~内省的で静寂な音~ Monpou Poulenc  by 下山静香 [芸術]

モンポウ:前奏曲/プーランク:夜想曲

モンポウ:前奏曲/プーランク:夜想曲

  • アーティスト: 下山静香,モンポウ,プーランク
  • 出版社/メーカー: フォンテック
  • 発売日: 2012/12/20
  • メディア: CD


昨今のクラシック音楽の聴き方にはいくとおりかあるかと思う。

例えば、まさにコンサートのときなど。

これは聴く以外のなにをもしてはならない。

静聴するしかないんですね。

ですから、反対にいえば、プレイヤーの力量の如何も問われるだろうし、

そのときの緊張感がたまらないですね。

そういうのの、ライブ録音のCDなんかを聴いたりしていると、

やっぱ「神業として言えないような天才っていうものはあるんだな」と思います。

天才だって努力しているには違いないだろうけど、

そこそこの秀才と天才には、努力しても、しても、

決して埋まることのない深淵な才能の空隙みたいなもの、ありますよ。

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して、もう一つの音楽の聴き方とは。

もともと音楽は、一発やってそれがすべての瞬間芸だったわけですが、

昨今は何回でもリプレイできる再生装置があるんやんすよ。

だから、コンサートで聞くという、演奏するほうも聴く方も緊張して

対峙するばっかりが能でもなくなってきたです。

ということは、いろんな聴き方があるわけ。

そんなこと、もはや、今更わたくしがここで鹿爪らしくいうことじゃありませんけどね。

それはともかく、CDにはコンサート時のような、

そういう圧倒的な技量のみを見せつけるんじゃなくて、

もっと、なんていうのかな、作り手のセンスを感じさせるものが、より好ましい。

たとえば、CDのジャケがピカイチだとか、選曲がしゃれているとか。

あるいは、アレンジがいいとかね。

ま、だからといって、やはりプロはプロですけどね。

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わたくし、以前、もういろんな作曲家のゴッタ煮みたいなCDはもういやだ!

といったことがあります。

ひとりかふたりの作家に焦点を当てて、系統だって聞いてみたい、とか

 あるいは、何かをテーマにして、それに付随する曲を集めてくるとか。

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今日、紹介するのは、山下静香さんのモンポウとプーランクのピアノ曲。

モンポウはスペインの作曲家ですが、バルセロナの生まれですから

どちらかといえば、フランスに近い感性の持ち主かな。

バルセロナ行ったことある人なら分かると思うけど、

あそこはもともと、アラゴンっていう国であって、カスティーリヤとはまた違う文化圏ですよ。

スペインって長らくフランコ政権が長かったから、

なんとなく遅れている国、って感じがするけど、

どうして、どうして。

フランスにも勝るとも劣らない芸術大国であります。

古いところでは、エル・グレコ、ベラスケス、

近いところでは、ゴヤ、ピカソ、ミロなどの芸術家を輩出してますし。

音楽家も、先述したモンポウやアルベニスとか、グラナドスとか、ちょっと思い出すだけでもたくさん。

プーランクは生粋のパリっ子であって、音楽もフランス的なんだけれど、

どこか、モンポウに通じる静かで内証的な印象があって、

ふたりには通じる感性があるように思える。

モンポウを日本で初めてCDにしたのは、スペイン育ちの熊本マリさんだと思うけど、

ピアノ界でも世代の交代みたいなの、あるみたいで

ボチボチとこういうのを手掛ける人も出てきたみたいですね。

下山さんもスペインものが得意な方のようです。

欲を言えば、もうちょっとジャケに凝ってもよかったんじゃないかなぁ。

選曲はいうことがないのに、もうちょっとインパクトが欲しかったかなぁ。

ジャケで損しているような気がするの。


ゆったりとコーヒーブレイクのときに  Cello & Cello [芸術]


チェロ×チェロ~ヴァリアス・チェロ~

チェロ×チェロ~ヴァリアス・チェロ~

  • アーティスト: オムニバス,ガルデル マスネ バーバー,ラ・クァルティーナ スザンヌ・バスラー
  • 出版社/メーカー: マイスター・ミュージック
  • 発売日: 2007/04/24
  • メディア: CD



最近、こうなんだかお疲れ気味なわたくし…(最近、ソレばっかりいってますね 爆)

こういうとき、景気のいい音楽をかけてキモチを上向きに持っていく方法っていうのもあるけど、

そればっかりだと、どか~~~~んと大きく反動が来そうな気がする。

そういうとき、チェロの低音っていうのって意外と癒しになりますね。

男の人の声みたいな、深くてビロードのような響きみたいな?

結構、選曲もよくて、「首の差で」とか「瀕死の白鳥(サン・サーンス)」とか

バーバーの弦楽のためのアダージョってここにも入っていたわ。

そうそう、バーバーのこの曲、やっぱりチェロで演奏すると、絶品です。

ついでにいうとジャケットもなかなかオシャレ、です。


LANG LANG LISZT [芸術]

今日もちょっと疲れているかな↓

今日は、最近、「おお!」と思ったラン・ランのCDを紹介したいです。

Liszt [Ep]

Liszt [Ep]

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Deutsche Grammophon
  • 発売日: 2011/09/06
  • メディア: CD
顔の横に添えた手のデカイこと!
やっぱり、ピアニストってこうじゃないといけないんですネ。


実はコレ、買ったときは、「チェ、ハズレだわ~」と思って

全然聞かなかったんですけど、

この間、ふと聴いてみたらとても良かった。

いつもながらに思うけど、

同じ人間であっても、昨日の自分と今の自分、そしてあしたの自分って

決しておんなじじゃないんですね。

曲目は

ハンガリア狂詩曲

愛の夢

モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」の中から

ピアノに編曲したもの。

の三つでございます。

とても、いいですね。

タダ、難を言えば

一枚のCDが30分足らずで終わっちゃうので、

編み物しながら聴いていると、いちいち再生ボタンを押しに行かなきゃならないのが

めんどくさいのデス。

うちのCDプレイヤーは安物なせいか、リピート機能がない!


『歌姫』   by AKINA NAKAMORI [芸術]

ちょっと今日は休息の日。

書きたいこともヤマほどあるんだけど、

なんか疲れてて、考えがまとまりません。

本をさっきから読んでいるんだけど、

何だかさっぱりページが進まないんだよねぇ。

かつてはぶっとい推理小説一夜で読破したものでしたが、

最近はさすがにトシで

そういう集中力がないかも 苦笑

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サテ、今日はこのCDをご紹介しますね。

これは実は夫サマの趣味なのね。

中森明菜の「歌姫」

歌姫(UTA‐HIME)

歌姫(UTA‐HIME)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: MCAビクター
  • 発売日: 1994/03/24
  • メディア: CD


かつては一世を風靡したアイドルだった明菜ちゃんです。

この人は最初から歌が上手かった。

今聞いても上手いな、と思います。

で、何を歌っているかというと、

井上陽水の「ダンスはうまく踊れない」とか

「愛染橋」とか「終着駅」とか。

他の歌手さんの曲をカバーしたものばかりなんだけど、

この人特有のアルトの声のしっとりした感じがとても心地よいんです。

それにバックはオーケストラだし。

こういう疲れた日、なんにもやりたくないな~、みたいな日には

彼女の歌声で癒されるのもいいかも…。

 



文楽へ行ってきました~♡ [芸術]

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 受付で観客の皆さんをお出迎えしてくれたお人形。
これは、マチネの演目の「お半」ではなく、ソワレの演目「二人禿」のお人形さん。
赤い衣装が美しい。

昨日のことになりますが、文楽へ行ってきました。

大阪が生んだ芸能である「文楽」は去年、市長である橋本さんが

補助金を大幅にカットするということで物議を醸しだしましたが、

わたくし自身の意見としては、それは間違っている、と思います。

とにかく、芸の世界は音楽にせよ、絵画にせよ、この文楽のような

舞台芸術にせよ、一人前になるにはとてつもない「時間」と「お金」が必要なのです。

何かこういう「芸術」に対して、日本は依然として「贅沢なもの」という偏見があるように思います。

う~ん、そういう人には三島由紀夫の『女神』でも読ませたい。

「こんな時だからこそ、花が必要なんじゃないの」

そうなんですよ、世の中不景気だからこそ、

こういう香り高い芸術でもって心に滋養を与えねばならない、と思いますね。

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さて、文楽の魅力ってなんでしょう?

まず、一つは、伝統芸能でありながら、結構「わかりやすい」ということがあるんじゃないかな

と思いますね。

江戸時代のものだから、結構いいまわしが古くて理解できないような気もするし、

実際、床本なんかを読むと「ムム、難しい」と思うんですが、

実際、大夫が語るのを生で聞くと、リアルに登場人物の感情みたいなものが

伝わってくるんですね~。

これは、たぶん、CDとかDVDとか見ていても、再現できないんじゃないかな。

その場の臨場感という力のなせる業のような気もするんですね。

かてて加えて、人形の細工の見事なこと。

文楽の人形はボディがないそうです。

あるのは、顔と手と足(女は基本的にない、らしい)で、

あとは、何か綿みたいなものに、着物を着つけているだけなんだそうです。

また、その着物が贅沢で凝ったつくりで美しいんですね。

結髪も美しいし、娘の髪飾りも本当に華やか。

わたくしは、歌舞伎も大好き!と言うわけでもないですが、

一年一回のお楽しみ、として顔見世には行ってます。

歌舞伎も、衣装の華やかさでは文楽以上なのかもしれませんが、

なんていうのかな、人形というのは、生きている人間ではない分だけ、

個性が削ぎ落されて、よりいっそう、その役どころを「純化」させているような気がするんです。

それには、やはり三人で使う人形使いの熟練の技が必要なんですけどね。

とにかく、人形そのもの、人形遣い、そして、語り、三味線、

これらすべてが、文楽の魅力を作り上げているんですね!

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今回みたのは、「桂川連理柵(かつらがわれんりのしがらみ)」です。

これは、実際、京都の桂川で男女の心中事件がモデルになっているそうです。

それも、心中したのが分別盛りの四十男と、女のほうはまだ十代の小娘。

現代でも、ちょっとドキッとするような取り合わせでしょ?

簡単に筋だけいうと、

京の街、「帯屋」の亭主、長衛門は伊勢参りの帰り、

これまた、近所の「信濃屋」の一人娘のお半と同じ宿屋で泊まることになった。

だが、お半は夜中に丁稚の長吉に(これは一見阿呆を装っているけど、なかなか悪知恵の働くしたたか者)

夜這いされそうになり、とっさに隣の部屋に駆け込んで、匿ってもらおうとしたんですね。

お半にとって長衛門は、いわゆる「近所の男前で優しいおっちゃん」でありまして、

実際年齢差が24もありますので、親子ほど違うわけ。

で、丁稚が迫って来るので長衛門は「中に入って隠れておけ」と

親切心から、お半を自分の蒲団の中に入れてしまったんです。

長衛門にとっては、まだ洟垂れの小便臭い小娘にすぎなかったお半だったのですが、

そこはそれ、男と女。こういうのって、その場の勢いっていうか、

ふとお互い魔が差した状態になることがあるんですね。

で、この二人もそうなってしまう。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

長衛門もお半も、別にそれまでお互い恋心を抱いていたわけでなく、

成り行きでそんな逢瀬をもってしまったんですが、

それはそれで終わったこと、にしてしまいたかった。

が、が、そうは問屋が降ろさなかったんです。

たとえ、一夜の逢瀬であっても、女が一四歳の小娘であっても、

妊娠するときは、妊娠するんです。

で、丁稚の長吉は実は二人がデキていたことに異様に嫉妬していまして、

そのことを世間に吹聴してまわったんで、コトは大きくなってしまうんです。

そして、他にも長衛門には、陰謀が巡らされておりまして、

どうしても、死んで世間にお詫びしなければならない状態に追い込まれるんです。

その決心を知った、お半は、大きくなったお腹を一人抱えてどうして生きて居られよう、

死ぬなら自分も、と長衛門より先に桂川へと駆けてゆくのでした。

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「わしが死ぬのは、陰謀に嵌められ、自害するしか道がないからそうするのだ。

 わしはな、お前のお父つぁんにもお母っさんにも義理と恩がある。

 それだのにお前と一緒に心中しちまっちゃ、たとえ死んでしまっても申し訳が立つまい?

 それに妻のお絹だって、お前ような年端もいかぬ女と心中してしまっては、

 死ぬまで心さいなまれるだろう。

 だから、お前は幸せになる道を探して生き抜いてくれ。

 そして、少しでもわしのことを憐れと思うなら、死んだあとの菩提でも

 弔ってやってくれ。お前はこんなにまだ若いのに、わしなんかと死ぬな。そんなお前が、哀れでならんのだ」

と頼むのです。

「おじさん、そんなこと本気でいっているのかい?

 あたしは、もう生娘でもない。それにお腹にはややもいるんだよ。もうみんな知っているんだ。

 今更、隠し立てもできやしない。

 こんな身で、この先どんな幸せが待っているんだい? 教えておくれよ。

 ふしだらな、性悪娘よと世間のもの笑いなることかい?

 それでも、お前さまが生きているんならまだ、我慢もできよう。

 だけど、お前さまは死んでしまう。

 そしたら、この世にはお前さまみたいにあたしを女として愛してくれる人はいなくなってしまう。

 え?あの下司の長吉と添い遂げるだって?やなこった。考えるだけでも怖気が走ってしまう。

 あんな男に肌を許すくらいなら死んだ方がましだよ。

 女にとって、好いたお方と一緒にならなきゃ、意味がないんだもの。

 それを教えてくれたのはほかならぬお前さまだわえ。

 お前さまひとり義理のために死ぬのは、それはある意味あっぱれなことではある。

 でもね、お前さまが、この世にあたしとややを置いて、一人だけであの世へ行ってしまうのは、 

 それはね、あたしのことを憐れんでいるんじゃなくて、あたしを憎んでいるんじゃないか。

 あのとき、助けを求めてきたあたしとのことを恨んでいるのかい?

 もし、あのときあたしが駆け込んでこなかったら、間違いは起こらなかったって。

 だからってさ、あたしひとり、この世の生き地獄に置いていくのはあんまりだ。

 ねぇ、少しでもあたしのことを愛しい、可哀想だと思ってくれるなら、ここでいっしょに死なせてください」

っていうんですねぇ~。

 そういわれてしまうと、さすがの長衛門も身を絆されてしまって反論できない。

それで、ふたりは袂に浮き上がらぬように、石をいっぱい詰め込んで、

桂川へと身投げするんです。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ふう、長い説明で申し訳ありませんでした 汗

何だかよく考えれば、あまりに主人公の長衛門が無為無策すぎるというか、

善人すぎるというか、嵌められやすいというか、

どうしても、死んでしまわなきゃならないように話はできていて、

もうちょっとうまく立ち回れないのか、とふと思わなくもないけど、

やはりこの時代、「見苦しく生きながらえる」ってことは良いことではなかったんでしょうね。

美しく散る、というのが江戸時代の美意識だったんでしょう。

とにかく、結構強引な話の筋でも、語りがあまりに迫力があって、

理性ではなく感情で納得させられるのです。

で、必ず、「ああ~、カワイソ~」と大泣きするんです。

二時間半と結構長いのに、「え?もう、おしまい?」って思ってしまう。

京都には、文楽年に一度しか来ませんけど、いつも楽しんでいます。

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